【ハイデラバード】最近の建築ブームで少なからぬ技術労働者や半熟練労働者が中国から流入、通信ケーブルの敷設や道路の拡幅工事に従事する一群の中国人が目にされるようになった。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月16日報じたところによると、全国建築学会(NAC:National Academy of Construction)のV. Prabhu副理事長(ADG)は、「中国労働者がインドにやって来ること自体驚きだが、一部のものはNACにおける訓練を希望している」と語った。同氏によると中国人労働者はアンドラプラデシュ州やビハール州を含む地域で既に就労しており、東北諸州にはより多く就労している可能性がある。中国人労働者は海外の請負業者により集団でインドに送り込まれており、アンドラプラデシュ州では300人が民間テレコム企業のケーブル敷設工事に従事している。この種の労働者の給与はインド人労働者とさして変わらず日給150~200ルピーで、一定期間雨露をしのぐシェルターと食事の支給を条件に就労している。インド国内の様々な地域における建設労働者需給のミスマッチや中国国内における季節的出稼ぎ需要が背景に存在するものと見られる。
Reliance Industries Ltd幹部によると、同社はアンドラプラデシュ州Kakinadaとグジャラート州Baruchを結ぶ1440キロのガス・パイプラインの敷設工事に1000人以上の中国人を雇用している。これらの労働者は大型インフラ開発プロジェクトに従事した経験を有すると言う。
International Infrastructure Consultants Pvt Ltd(IICPL)チェンナイ事務所のS. Chandrasekhar取締役によると、建設部門以外の領域における中国人労働者のプレゼンスは定かでないが、中国人労働者の流入はインド国内における労働者不足の深刻さを裏付けている。大部分のインド人労働者は、居住地の外に出ることを望まない。このため全国各地に訓練施設を設け、現地の労働者を訓練する必要があると言う。