SEAnews 2008-06-04 ArtNo.41074

【ムンバイ】イタリアのスクーター・メーカーPiaggioは地元のライバルBajaj Auto Ltd(BAL)に取って代わりインド三輪車市場のトップの座を占めた。
ビジネス・スタンダードが6月1日、インド自動車製造業者協会(Siam:Society of Indian Automobile Manufacurers)の数字を引いて報じたところによると、ピアジオが完全出資するPiaggio Vehicles Pvt Ltd (PVPL)の2008年1－4月の三輪車市場シェアは、前年同期の37.60％から43.20％に拡大した。これに対してBALの同シェアは42.89％から38.95％に縮小した。
インド三輪車市場は2008年1－4月の間に11.28％縮小したが、PVPLは前年比2.02％増の4万9802台を販売した。これに対してBALは前年同期比19.36％減の4万4906台を販売した。
PVPLは2010年までに年間を通じマーケット・リーダーに成る目標を掲げていたが、2008年末までに同目標を実現できそうだ。PVPLは目下、顧客にフレンドリーなローン・パッケージをアレンジするため銀行／金融機関と交渉を進めている。
BALは今年も低調な市場動向を予想するとともに、国内販売の不振を補うべく輸出拡大に努めている。同社は昨年二輪／三輪車13万台以上を輸出した。
両社はいずれも今年新たな変形モデルの発売を予定している。PVPLは4モデル、BALは2モデルを発売する計画だ。
昨年は、前年比ほぼ10％減の36万4000台の三輪車が販売され、この内58％が乗用、残りは積載量1トン以下の貨物車が占めた。昨年の三輪車販売の落ち込みは主に貨物車の不振によるものとされる。PVPL／BAL両社の他、Mahindra and Mahindra／Force Motors／Atul Auto／Scooters India等のプレーヤーが三輪車の製造・販売を手がけている。