2008-06-02 ArtNo.41062
◆EADS、インドに戦闘機改良計画への参加勧誘、工場設置も
【ベルリン】エアバスの親会社EADSは27日、インドに対し欧州戦闘機改良計画への参加を求めるとともに、インド工場を設ける可能性を示唆した。
ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月28/29日伝えたところによると、EADSのLouis Gallois会長は『Berlin Air Show』の会場で以上の発言を行った。
インド空軍の中型多機能戦闘機(MMRCA:medium multi-role combat aircraft)126機を含む大型武器購入契約の獲得を目指すEDSは、顧客に接近する狙いからインドに製造拠点を設ける可能性を検討している。Gallois氏によると、インドにその製品を売り込むには現地に製造拠点を設ける必要がある。加えてインドにはエンジニアが豊富に存在する。
急成長する中国とインドはキー市場であり、航空機メーカーは需要が急増する民用及び軍事用航空機のパイ獲得にしのぎを削っている。1999年以来250億米ドルの国防機器を購入したインドは、目下進める国防設備近代化計画に2012年までに新たに300億米ドルを支出する。
EADSのライバルのBoeingは23日、Tataと協力しインドで5億米ドル規模の国防用航空機コンポーネント製造業務を手がける計画を発表した。
EADS幹部のChristian Albert氏によると、仮にインドが欧州戦闘機改良計画に加わるなら、メンバー国としては5番目、欧州以外では最初の国になる。インドは超音速ジェット訓練機計画や、無人航空機計画、海底車両計画等、未来志向の他のプロジェクトにも参加できる。これらは、戦闘機売り込み交渉におけるオフセット・プログラムとして提案される見通しだ。
オフセット・プログラムはインド空軍の100億米ドル以上の大型購買契約の重要コンポーネントで、インドにおける通常のオフセット・バリューは、大型契約の約30%を占めるが、AK Antony国防相は、同比率を50%に引き上げる可能性を示唆した。
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