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1995-11-29 ArtNo.4106
◆<星>給与低迷でIT産業の成長に影響も
【シンガポール】シンガポール情報技術(IT)者の給与の伸びが低迷しており、こうした傾向が持続すればIT産業の将来にも影響を及ぼすと懸念されている。
データ・プロセッシング・マネージメント・アソーシエーション(DPMA)が公共・民間部門や金融機関38社のITスタッフ2454人を対象に調査したところ、ジュニア・コンピューター・オペレーターの今年の年俸は16%上昇したものの、シニア・オペレーターのそれは2%下降し、平均2万1000Sドルとなっている。一般に定型の比較的技術度の低い業務を担当するコンピューター・オペレーターは、製造業界における生産労働者同様供給不足で、このため初任給が年間平均1万9865Sドルに上昇している反面、1~2年の経験を有する者のそれが1万9238Sドルにとどまり、未経験者の給与が経験者のそれを上回る逆転現象も生じている。
一方、3~5年の経験を有するシステム・プログラマーの平均年俸は4万7369Sドルと、昨年の4万7156Sドルからほとんど変化していない。これらのスタッフは昨年は22%の昇給を享受していた。これはIT業界の主流がメインフレームからクライアント・サバーに移行し、プログラマーの需要が下降したためと見られる。また3~5年の経験を有するシステム・アナリストの年俸も昨年の4万4622Sドルから4万5569Sドルに2%ほど上昇したにとどまった。シンガポールにおけるシステム・アナリストの平均年俸4万8000Sドルは、香港の6万2000Sドルや米国の5万8000Sドルを下回っている。
DPMAのリム・シャオビン副会長(ソニー・システム・デザイン・インターナショナルGM)はITスタッフ給与の低迷はシンガポールのITハブとしての地位を脅かす恐れがあると警鐘するとともに、逆に低技術のコンピューター・オペレーターに高給を支給するならコスト上昇を招き競争力を弱めると指摘している。(ST,BT,LZ:11/28)
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