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2008-05-26 ArtNo.41041
◆自動車/住宅部門の需要減退で塗料産業の成長鈍化
【ニューデリー】自動車、オフィス、住宅領域の需要減退から、2009年3月期年度の塗料工業成長率は過去3年来初めて鈍化する見通しだ。
ビジネス・スタンダードが5月23日報じたところによると、関西ペイントが64%出資するKansai Nerolac Paints Ltd(KNPL)のH M Bharuka重役(MD)は、「昨年15~16%の成長を遂げた塗料産業は今年は10~12%の成長にとどまるだろう」と予想した。
他の塗料会社もほぼ同様の見通しを示しており、原因を見いだすのは難しくない。経済活動全般がスローダウンし、需要の伸びにブレーキがかかったのが理由と見られる。これまで長期にわたり塗料産業は国内経済活動のバロメーターを務めて来た。消費財需要は3月に0.1%下降した。2007-08通年の伸びも5.7%と、前年の10.1%の伸びに比べ著しく鈍化した。高金利が消費者の需要を抑制した結果、2007-08年の自動車販売は5%の落ち込みを見た。
需要の低迷とインプット・コストの上昇はICI India、Asian Paints、Kansai Nerolac等の塗料会社の収益を悪化させるものと見られる。こうしたインパクトを軽減するため、一部の塗料メーカーは製品価格を3~6%上方修正することを検討しているが、需要の一層の落ち込みを恐れ実行をためらっている。。
Berger Paints IndiaのAbhijit Roy副社長(セールス&マーケッティング)は「値上げを通じマージンの縮小を相殺しようとすれば、売上げに一層の落ち込みを生じさせ、業界全体にわたる今年の低成長に拍車をかけることになる」と指摘した。
年間1万1000クロー(US$25.76億)の塗料市場の70%は装飾用塗料、30%は産業用塗料が、それぞれ占めている。装飾用塗料市場は過去1年18%の成長を見たが、産業用塗料の伸びは5-7%にとどまった。
業界は装飾用塗料市場の先行きに強気な見通しを抱いている。ICI IndiaのM R Rajaram取締役は「住宅ローン金利の軟化が予想され、次期四半期には住宅、建設部門の装飾用塗料に対する強い需要が望める」と期待を表明した。家庭市場の強い需要から取り分け乳剤の伸びは25%を超えているとされる。
しかし塗料業界はインプット・コストの上昇に直面している。例えば、原油派生品で、装飾用塗料の主要原料でもある鉱物テルベンチン油のコストは過去6ヶ月間に50%近く上昇した。
Angel Brokingのアナリスト、Anand Shahによると、目下、塗料業界に影響を及ぼしている2つの要因が存在する。1つは原油の高騰、もう1つはルピー相場の下降で、塗料業界のマージンはこれら2要因により二重の打撃を受けている。このため大部分のプレーヤーはここ数ヶ月間に最大6%の値上げを行う見通しと言う。
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