1995-11-29 ArtNo.4104
◆<星>タクラル、1億3500万株公開
【シンガポール】シンガポール拠点のタクラル一族は傘下の中国/インド・ビジネス部門タクラル・コーポレーションのシンガポール証取(SES)上場を目指し、1億3500万株を、1株0.78米ドルで公開した。
公開株は増資後の株式資本の25.4%に相当する。内10%は職員や取引先向けに留保され、1億800万株が私募に、2700万株が公募に掛けられる。公開価格の株価収益率(PER)は今年3月末締め年度純益を規準とすれば11.86倍、来年3月末締め予想純益を規準とすれば9.2倍となる。今年の売上58億4000万HKドル(S$10.5億)の内、92%が中国/香港の売上で占められ、来年の売上は70億3000万HKドル、純益は2億8230万HKドルと見込まれている。同社の主要ビジネスは電子製品の流通/販売で、目下カシオ、JVC、オリオン、パナソニック、シャープ、ソニー、タクラル等の15以上のブランドの視聴覚機器/通信機器/家電製品を取り扱っている。同グループはこれ以前にオーストラリアのホテル/不動産子会社タクラル・ホールディングズ・グループを同国証取に上場させている。今回の公開で調達する1億100万米ドルの資金の内、2500万米ドルは銀行借り入れの返済に、2400万米ドルは中国の主要都市における流通ネットワークの構築に、1810万米ドルは中国/インドにおけるその他の投資事業に、残りは中国/インドの既存事業の拡充や新事業に充当される。今回の公開によりタクラル一族の持ち株比率は92.8%から69.3%に縮小する。ちなみにシンガポール政府投資会社GICは先週土曜、タクラル・コーポレーションの2849万株(増資後の5.3%)を今回の公開価格を10%下回る1株0.702米ドルで買収している。(ST,BT,LZ:11/28)
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