2008-05-23 ArtNo.41024
◆Trai、テレコム企業のアウトソーシングをモニター
【ニューデリー】インド電気通信監督局(TRAI:Telecom Regulatory Authority of India)は、政府の年間ライセンス収入が影響を受けることがないよう、テレコム・オペレーターの委託契約(contractual agreement)の運用状況やライセンス条件を満たしているか否かをモニターしている。
ビジネス・スタンダードが5月20日伝えたところによると、政府は、テレコム企業が取得したライセンス料収入の一部を、売上げ分与協定に基づき取得する。TRAIは少なくとも3社の事業再編計画を点検している。これらの事例とは、Bharti Airtelのアウトソーシング契約、Reliance Communicationsの2重組織構造、Tata TeleservicesとVirgin Mobileの受託契約。TRAIはこの他、通信塔やその他の通信インフラを別会社として分離させる風潮もチェックしている。
TRAIのNripendra Misra会長は、この点に関して「これは立件や捜査を意味しないが、監視活動であることは確か。またこれらの企業を信用しない訳ではない。しかし変化をモニターしている」と語った。それによると、通信塔会社を設立し、資産を移転、シェアリング協定を結ぶ風潮が生じているが、親会社と通信塔会社の関係がどうなっているのか調べる必要がある。様々なアレンジがなされる中で、政府が受け取るライセンス料収入が減少するようなことがあってはならない。
例えば、Reliance Anil Dhirubhai Ambani Group(RADAG)のテレコム・ビジネスは2社により分担され、1社はネットワーク資産を所有、もう1社は料金徴収業務を担当している。サービス契約者は誰が所有するのか、徴収された料金は親会社の所有に帰するのか、徴収業務請負業者に帰するのか、これら両社の関係はどうなっているのか、親会社は請負業者に請け負い料金を支払うのか、もし支払うとすれば、その額は妥当なものか、と言った点をチェックする。TRAIはRADAGグループとこれまでに3度関係会議を催したが、今のところ問題点は見いだしていない。
TRAIは同様にBharti AirtelとEricssonの請負契約の内容を点検している。ネットワークは今や下請け会社(Ericsson)により管理されている。通信設備の輸入は親会社が行っているのか、下請け会社が行っているのかと言った点が不明瞭で、TRAIはこうした点を今後調査すると言う。
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