SEAnews 2008-05-16 ArtNo.41000

【ニューデリー】P Chidambaram蔵相は15日、原油輸入税を引き下げる可能性を否定する一方、鉄鋼輸出税を撤廃するか否かについては何も決めていないと語った。
エコノミック・タイムズとインディアン・エクスプレスが5月16日伝えたところによると、蔵相は「インフレ抑制が当面の最優先課題であり、原油輸入税の引き下げは、国営石油会社の負担軽減にはなっても、管理価格制度下のガソリンとディーゼル油の小売り価格には何ら影響しない。原油が1バレル120米ドルに上昇しても、石油製品小売価格は低水準に維持されている」と指摘した。
蔵相はまた「鉄鋼製品に輸出税を課したのは、鉄鋼省の提案に基づくもので、その後鉄鋼省は輸出税の撤廃を改めて提案していない」と述べ、鉄鋼省のR S Pandey次官の「鉄鋼輸出税の撤廃を求める業界の要望は政府により検討されている」と言う前日の発言と相違、政府内の意見の不一致を窺わせた。
蔵相はさらにセメント価格に触れ、「セメント・メーカーが14日に発表した値下げ措置は、小幅なもので、一層の値下げの余地は大きい」と指摘した。
最近のルピー相場の下降に関して蔵相は、「ルピー相場は、資金の流入と流出、需給バランスに依存しており、上がりもすれば下がりもする」と語り、楽観的姿勢を示した。