【ニューデリー】卸売物価指数(WPI)をベースにしたインフレ率は4月26日までの1週間に過去42ヶ月来最高の7.61%(暫定)をマークした。
ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月10/11日伝えたところによると、果実/茶/調味料/香辛料等の食品や機関車/鉄道貨車/非鉄金属等の製造業製品の値上がりが、2004年11月12日以来最高の物価上昇を牽引した。前週のインフレ率は7.57%(暫定)、昨年同期のそれは6.01%だった。
一方、2008年3月1日までの1週間のインフレ率はこれ以前に発表された5.11%(暫定)から6.21%(確定)に110ベイシスポイント上方修正された。恐らくこれも過去最大の修正幅と見られる。こうした大幅な上方修正がなされた原因の1つには鉄鉱石価格のアップデートに2ヶ月の時間的ズレが存在することが挙げられる。信用格付け会社Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)のDharmakirti Joshi主任エコノミストによると、向こう1ヶ月ほどの間、同様の上方修正が行われる可能性があると言う。
エコノミストらによると、原油の急騰とルピー相場の最近の下降が新たなインフレ圧力になりそうだ。ルピーの値下がりは輸入税のカットで有る程度相殺されるが、少なからぬ地域で州議会選挙戦がスタートしている状況から、原油の値上がりを消費者に転嫁するのは政治的に困難と言う。