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2008-04-28 ArtNo.40902
◆2008年3月期年度農業生産過去最高マーク
【ニューデリー】米、小麦、豆類、脂肪種子、その他の穀類の作柄が前年に比べ良好だったことから2008年3月期耕作年度には、前年の2億1728万トンを上回る2億2732万トンの記録的収穫が予想される。
エコノミック・タイムズが4月23日伝えたところによると、農業省のP.K. Mishra次官はこのほど以上の見通しを明らかにした。それによると全国的に均等な降雨に恵まれたこと、種子の改良、良好な天候が過去最高の収穫につながった。小麦の収穫は前年の7581万トンから7678万トンに、米は同9360万トンから9568万トンに、それぞれ拡大が見込まれる。インドは2006年に過去6年来初めて小麦を輸入したが、Sharad Pawar農相は、「小麦の買い上げは順調で、現時点では小麦を再度輸入する必要はないと思う」と語った。
穀物在庫は短期的に十分で、過去3年来最高の7.41%に達したインフレを冷却させるのに役立ちそうだ。来月の総選挙で価格に敏感なことで知られるインド有権者の信を問わねばならない国民会議派を中心とした統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政府にとっては吉報と言える。
しかし、エコノミストらは農業生産の伸びは前年比4.6%に過ぎず、11億の人口を抱えるインドが食の安全を確保するには不十分と語る。1960年代に主要穀物の生産を4倍に拡大、インドを飢餓から救った緑の革命を指揮したM.S. Swaminathan氏は「これはドラマチックな成長とは言えない。実際のところ農業生産は停頓している」と指摘した。それによると、農業の成長はここ数年鈍化しており、経済全体の成長を大きく下回っている。肥料、灌漑、先端技術の応用を通じ、収穫率を50~100%引き上げる必要があると言う。
他の専門家も、インドは緑の革命後、自己満足に陥った感があると指摘する。今日、サービス業と製造業が国内生産全体の60%を占めているが、人口の3分の2は依然として農業に従事している。今年通年の農業成長見通しは3.4%と、経済全体の予想成長率8.7%を大きく下回る。自給可能な食料生産を確保する上からすれば、既に危機的状況に直面していると言う。
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