【バンガロール】情報技術(IT)/BPO(business process outsourcing)企業が採用した大学を含む高等学府新卒者(campus hires)の初任給は過去2年間に17.6%上昇したが、2008-09年度は米国における不況の影響を受け横ばいにとどまり、雇用そのものも停頓する見通しだ。カルナタカ州Bangalore拠点の人材コンサルタント会社CareerNetの最新調査報告書は以上のように見通している。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月12日報じたところによると、CareerNetのRishi Das取締役は11日記者会見し「向こう3~4ヶ月内にある種の変動が生じるだろう」と予想した。
報告書によれば、IT企業の新卒初任給(Campus salaries)は2005-06年から2007-08年の間に17.6%上昇し、全体の71%が30万~50万ルピー(US$7397-1万2329)の年俸を得た。2006-07年には約44%の新卒者初任給が30万ルピーを下回ったが、2007-08年に30万ルピーを下回ったのは全体の12.6%にとどまり、全体の1 V%が50万ルピー以上の年俸を手にした。
また2007-08年には、ITサービス企業の平均初任給が27万4000ルピーであるのに、IT製品企業のそれは46万3000ルピーと、両者の差が縮まる傾向が見られた。しかし一部の製品企業の初任給はサービス企業の平均初任給を70%上回った。また外国多国籍企業の給与は、地元多国籍企業の給与を43%上回り、キャプティブ企業の給与はプロフィット・センターの給与を36%上回った。
Das氏によると、インドのトップ・ファイブITサービス企業が昨年採用した高等学府新卒者の15~20%が科学及びコンピュータ科学専攻の学卒で占められたが、今年(2008-09)は学卒が30%を占める見通しだ。IT企業の学卒採用数は全般的に50%増加している。
新卒者全体に占めるITサービス企業就職志望者の比率は2006-07年の10.6%から2007-08年の19%に増加した。これに対してIT製品企業志望者は全体の39%を占めた。
調査はインド工科大学(IIT: Indian Institute of Technology)を含む主要高等学府140校と企業59社を対象に行われたと言う。