【ニューデリー】インド政府が国際協力銀行(JBIC:Japan Bank for International Cooperation)の求めに応じ、金融支援が可能なプロジェクトの選考に本腰を入れていることから、JBICはインドの水力発電プロジェクトに今後大きな役割を果たすことになりそうだ。
エコノミック・タイムズが3月9日伝えたところによると、電力省幹部はこのほどIANS通信に以上の消息を語った。それによると、インドには14万5000MW(メガワット)の潜在的水力発電資源が存在するが、実際に利用されているのは22%に過ぎない。
国営National Hydroelectric Corp (NHPC)やTehri Hydro Development Corp (THDC)を含む水力発電会社が、JBICの潜在的融資対象をリストアップ、電力省が同リストに検討を加えている。
NHPCがリストアップしたものには、アルナチャルプラデシュ州Dibangの3000MWプロジェクト、同州Tawangの1500MWプロジェクト、シッキム州Teestaの495MWプロジェクトが含まれ、THDCは、ウタラーカンド州Jhelam Tamakの126MWプロジェクト、同州Malari Jhelamの55MWプロジェクト等を掲げている。
業界筋によると、投資の回収に25~30年を要する水力発電プロジェクトは低利長期ローンを手に入れるのが困難で、このことが政府の水力発電計画の目標達成を困難にしている。JBICが競争力のある利率で長期ローンを提供するなら、この種のボトルネックを解消できると言う。