2008-02-18 ArtNo.40614
◆ガソリン/ディーゼル値上げ、LPG/灯油据え置き
【ニューデリー】インド政府は15日午前零時をもってガソリン小売り価格を1リッター当たり2ルピー、ディーゼル油小売り価格を同1ルピー引き上げた。しかし液化石油ガス(LPG)と灯油の価格は据え置かれた。
デカン・ヘラルドとヒンドゥー・ビジネス・ラインが2月15日伝えたところによると、Manmohan Singh首相を座長とする政治問題閣僚委員会(CCPA:Cabinet Committee on Political Affairs)は14日の会議で以上の方針を決めた。Murli Deora石油相が会議後記者会見したところによると、値上げは、世界的な原油の値上がりで打撃を受けた国営石油マーケッティング会社の救済策の一環。
統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政府に閣外協力する左派政党ばかりでなく、UPAメンバーの民族主義会議党(NCP:Nationalist Congress Party)や国民人民党(RJD:Rashtriya Janata Dal)も値上げに反対、加えて向こう数ヶ月間には9州の州議会選挙が行われるにも関わらず、CCPAは値上げを決めた。CCPA会議にはUPAメンバー各党の代表も出席した。
今回の値上げにより、2007-08年度の残る1ヶ月余りの間に石油会社は840クロー(US$2.13億)の追加収入を得られる。
CCPAはこの日の会議で石油債の発行も決めた。政府は、Indian Oil/Bharat Petroleum/Hindustan Petroleum Oil等の石油マーケッティング会社のために4万212クロー(102.20億)を起債する。これにより石油マーケッティング会社は56~57%の損失を補填でき、Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)やGas Authority of India Ltd(GAIL)等の上流部門企業が別途33%の損失を肩代わりする。
左派政党や野党は政府に値上げ撤回を求め、全国的抗議活動を展開するとしているが、Manmohan Singh首相は値上げ撤回の可能性を否定した。
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