【ムンバイ】インド情報技術(IT)-BPO(business process outsourcing)産業売上げは、ルピー高/米国金融危機に伴う景気の後退/供給逼迫と、逆風に見舞われたにも関わらず前年の480億米ドルから今会計年度(2007-08)の640億米ドルに33.3%の成長を遂げる見通しだ。
インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが2月11/12/13日伝えたところによると、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)はこのほど発表した『2008年戦略的展望(Strategic Review 2008)』と題する報告書の中で以上の数字を明らかにした。
それによると今会計年度のハードウェアを含むIT輸出は前年の319億米ドルから408億米ドルに28%増加、国内IT売上げは同162億米ドルから232億米ドルに43%の成長が見込まれる。ITハードウェア部門も44%の成長が見込まれ、輸出が総売上げの64%を占めるものと見られる。
BPOサービス輸出は前年比30%増の109億米ドルと、IT輸出全体の27%以上を占め、スケールの上でも、スコープの点からも最も急成長するソフトウェア&サービス輸出部門になっている。
BPO/製品開発/エンジニアリング・サービスを除くITサービスは前年比28%増の230億米ドルに達し、ソフトウェア&サービス輸出全体の57%を占める見通しだ。
BPOサービス部門の直接雇用総数は専門職37万5000人を追加して、200万人近くに達し、間接雇用は700万~800万人にのぼる。
ITサービス輸出部門が直接雇用する専門職は86万5000人、BPO輸出部門のそれは70万4000人、国内IT産業のそれは42万7000人と見積もられる。
国内総生産(GDP)に占めるIT部門のシェアは1997-98年の1.2%から2007-08年の5.5%に拡大した。
IT輸出の国別シェアでは2006-07年時点で米国が約61%を占めトップ、英国が18%で2位を占めたが、他の諸国への輸出も安定した成長を見ている。とりわけ欧州大陸向け輸出が2004年から2007年の間に年率55%以上の成長を遂げた。
IT-BPO産業売上げは2009-10年までに730億~750億米ドルをマーク、ソフトウェア&サービス輸出も600億米ドルに達する見通しと言う。