1995-11-25 ArtNo.4060
◆<星>政府、IT訓練の期間/支出下降に懸念
【シンガポール】国家コンピュータ局(NCB)の情報技術(IT)人材技能調査によると、IT要員1人当たりの訓練日数は91年の13日から昨年の11日に短縮、訓練支出総額も91年の賃金総額の10%から昨年の6%に縮小した。また、IT要員1人当たりの年間訓練支出は91年の2700Sドルから昨年は2300Sドルに下降した。
国家情報技術委員会(NITC)の議長を務めるテオ・チーヒアン環境相代行兼国防担当上級国務相が23日語ったところによると、シンガポール政府はこうした傾向に歯止めをかけるため数百万Sドルを投じ、対応策を講じる。IT労働力の高齢化も懸念材料の1つで、15~20年前に身につけた技能では今日の要求には対応できない恐れがある。同相は、IBMの中間管理職が90年代初めに多数解雇された例を上げ、小国シンガポールにはこうした措置を採用する余裕はないと指摘した。
こうしたことから政府は、第1にクラスター・デベロップメント・ファンドの対象を拡大、IT技能訓練コースの開発を支援する。第2にこれまでシステム・プログラミングやソフトウェア・エンジニアリングの技能向上を対象にしてきたクリティカルITスキルズ・リソース・プログラムの適用範囲を拡大し、ネットワーキングやクライアント・サーバー、プロジェクト・マネージメントなど需要の高い分野もカバーするようにする。政府はこうした措置に数百万Sドルを支出する計画で、1については、コース開発コストの最大50%を補助、2については、訓練で職場を離れる労働者の給与の最大70%を助成すると言う。(ST,BT,LZ:11/24)
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