【ムンバイ】中央銀行Reserve Bank of India (RBI)は1月29日に『2007-08年度金融政策に関する年次報告の第3四半期見直し(third-quarter review of the Annual Statement on Monetary Policy 2007-08)』を発表したが、短期貸出金利の指標とされるレポレート(repo rate:7.75%)、政策金利(reverse repo rate:6%)、公定歩合(Bank Rate:6%)、支払準備率(CRR:Cash Reserve Ratio:7.5%)を何れも据え置く、ニュートラルなスタンスを維持した。
インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルドが1月30日伝えたところによると、米連邦準備理事会(FRB)がフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.75%引き下げ、年3.5%とすることを決めたことからRBIの対応が注目されていたが、RBIのY.V. Reddy総裁は、引き続きインフレ抑制に努める意向を表明、短期的に金利を引き下げる可能性が少ないことを示唆した。
FRBに何故同調しないのかとの質問に総裁は、「それは常道だが、RBIの政策は国内事情を最優先している。国内経済にとって最良のスタンスを維持しながら国際動向も注視し行動するにこしたことはない。成長とインフレ抑制のバランスをとるのは、長期的にも短期的にも極めて難しい」と答えた。
見直し報告書は引き続き流動性の管理とインフレの抑制に照準を合わせると述べている。インフレは目標とする5%以下のレベルに抑制されているものの、原油や食品が値上がりする中で再び上昇圧力を受けている。RBIは2007-08年のインフレが4~4.5%のレベルと予想、国内総生産(GDP)成長率については8.5%と見通している。