【ニューデリー】新規発電プロジェクトに低い優先順位をつけた新天然ガス供給政策(NGUP:natural gas utilisation policy)が、政府により承認されるなら、Reliance Anil Dhirubhai Ambani Group(R-ADAG)の発電事業2件が影響を受けそうだ。
インディアン・エクスプレスが1月8日報じたところによると、R-ADAGのプロジェクト2件とは、ウッタルプラデシュ州Dadriの7500MW(メガワット)プロジェクトと、マハラシュトラ州の2800MWプロジェクトで、この他、国営火力発電会社National Thermal Power Corporation (NTPC)のグジャラート州Kawas/Gandhar両地 、ラジャスタン州Anta、ウッタルプラデシュ州Auraiyaにおける合計2600MWの発電プロジェクトやMukesh Ambani氏が率いるReliance Industries Ltd(RIL)がハリヤナ州とマハラシュトラ州で計画する各2000MWのプロジェクトも影響を受けるものと見られる。
エネルギー問題に関する首相諮問委員会は、「新発電計画は、国内資源を活用する上から、燃料に石炭を用いるべきだ」としおり、同提案に基づき特別閣僚グループ(eGoM:Empowered Group of Ministers)が石油天然ガス省にNGUPの立案を指示した。NGUP草案は、第1の優先順位を尿素肥料工場に与え、石油化学プラント、既存および新規の液化石油ガス(LPG)プラント、都市ガス・プロジェクト等が、これに続いている。NGUP草案は、燃料不足に直面する既存発電施設の優先順位を、これらのプロジェクトの次においているが、「関係企業によりなされた投資額に依存する」との条件もついている。海綿鉄/石油精製/鉄鋼/農業/セメント/化学/自動車/製紙等の順位は、さらにその後に置かれている。
現在、肥料業界にはおよそ22mmscmd(million cubic meter of gas per day)が配分されており、2011-12年の需要は76mmscmdと見積もられている。また石油化学部門には目下8mmscmdが配分され、2011-12年の予想需要は22mmscmdとされる。