【ムンバイ】過去3年にわたり二桁成長を続けてきたインドの製造業は給与水準が高いソフトウェア産業に人材を奪われエンジニアの確保が困難になりつつある。
インディアン・エクスプレスが11月23日伝えたところによると、インド製造業の世界ランクは2005年時点で14位だったが、Boston Consulting Group India (BCG India)とインド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)の最新報告書は、2015年までに11位、2025年までに7位になると予測している。同報告書は安い人件費、大量の熟練労働力、高い資本生産性などインドがもつ有利な条件を掲げ、製造業の世界産出量に占めるインドの比率が今後20年間に一層上昇すると見通している。
ソフトウェア産業と製造業は同じ人材プールからエンジニアを獲得しており、現状ではソフトウェア側が優位に立っている。インドのソフトウェア輸出産業は年率およそ30%の成長を遂げており、ソフトウェア・エンジニアは製造業に比べよりよい収入が得られる。
BCG IndiaのArun Maira会長は「独自の人材育成に向けた新たな取り組み、新しいモデル、新しいアイデアが求められる。製造業は自らを売り込まなければならない」と指摘する。同調査によると、製造業管理職の損耗率は27%と、企業部門全体の平均20%を上回っている。