SEAnews 2007-11-28 ArtNo.40339

【ニューデリー】最高裁は11月23日、ロンドン証券取引所上場Vedanta Resources plc（Anil K. Agarwal会長）の傘下にあるSterlite Industries (India) LtdとVedanta Alumina Ltdによるオリッサ州のボーキサイト採掘を禁じる裁定を下した。
インディアン・エクスプレスとビジネス・スタンダードが11月23／24日報じたところによると、最高裁は環境に配慮した持続可能な開発が行われるべきであるとし、両社がアルミナ精錬プロジェクトの一環として計画しているRayagada県Khambasi丘陵とKalahandi県Niyamgiri丘陵のボーキサイト採掘を認めた州政府の許可を覆した。この訴訟は環境保護団体Orissa Wildlife Societyが2004年11月6日に提訴して以来、争われてきた。同訴訟に関わる複数の環境保護団体が今回の最高裁の裁定を歓迎する談話を発表した。
最高裁は、その一方で州政府も加えた事業体を新設して地元民の権利に配慮した新たな提案を行うよう両社に求め、生活基盤を失う地元民の雇用／住居／医療や野生動物の保護が保証されれば、プロジェクトを改めて認める可能性を示した。
今回の裁定は両社に環境関係法規を遵守するよう求めているが、インドにおけるVedanta Resourcesの環境破壊や人権侵害などを理由にノルウェー政府が政府年金基金の運用から同社株を除外したとの報道もなされている。判決文は、報道を完全に信じるものではないが、Vedantaはいつでもプロジェクトから手を引くことができ、その資本構成も明確でないため、信頼を置くことはできないとも述べている。
Sterlite IndustriesとVedanta Aluminaは同判決についてコメントを行っていない。裁判所は提訴がなされて以来、森林地区における採掘、精錬、製材などの事業をすべて禁じたため、プロジェクトは停止している。