【チェンナイ】韓国Hyundai Motor Company(HMC)はインドを世界市場向け小型乗用車の製造ハブにする方針で、Aセグメントの『i10』と『Santro』に続いてBセグメントの小型車『i20』もインドでのみ製造、インド国内および世界市場で販売する。
エコノミック・タイムズが11月20日報じたところによると、HMCはまたバス、トラックなど大型商用車事業進出を目指し現地パートナーを求めている。しかし小型商用車事業進出は採算性調査を行った結果、断念した。大型商用車事業はインド子会社Hyundai Motor India Limited (HMIL)ではなく韓国本社が直接手掛ける。
HMILのHeung Soo Lheem代表取締役/最高経営責任者によると、インドは小型乗用車の輸出ハブであり、Aセグメント車とBセグメント車をインドでのみ製造することを考えている。来年『i20』をインド国内と輸出市場に投入する。『i10』と同様『i20』は全く新しい車で、インドでのみ製造し、インド国内の他、欧州など輸出市場で販売する。
大型商用車については、高速バスや中型バスを一緒に作れるパートナーを求めている。技術提携、もしくはHyundaiが現地車体メーカーに車台を供給する方式もあり得る。この件に関して数社と接触した。同事業は3.5トンから25トンまで、また大型トラックから高速バスまで、フルラインアップを保持する親会社が直接手掛ける。
Hyundaiはセダン『i30』と新モデルの採算性調査も実施している。親会社が『Elantra』の製造をやめ、キットが入手できないことから、HMILも製造を停止したが、No2メーカーとしてフルラインアップが求められる。韓国と欧州での販売が始まった『i30』と、韓国で開発中の新モデル(コード名『HD』)が候補に上がっている。『HD』と『i30』をインドに投入するため採算性調査を行っているが、タイムフレームはまだ決まっていない。
HMILは来週、消費者の反応を見るためMumbaiにSUV『Santa Fe』を展示する。SUV『Tucson』は続けるが、反応がよければ『Santa Fe』も投入したい。SUV購入層の需要は拡大するとみられるが、現地生産する計画はない。
Hyundaiはインドにおける第2期拡張の一環としてエンジン/トランスミッション工場を建設中で、これが世界市場向け小型乗用車の製造をインドに集中する決定の一因になった。主に1.2リットルの新Kappaエンジンを『i20』に搭載する。Aセグメントの『i10』と同様、『i20』はインドで製造し世界に輸出する最初のBセグメント車になる。エンジン/トランスミッション新工場の設置で韓国系ベンダー30社が新たにインドに進出、合計で50社になる。60万ユニットの生産能力はこれらベンダーにとっても十分な量と言う。