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2007-11-14 ArtNo.40280
◆LNGターミナル建設計画2件に黄信号
【ニューデリー】インド東岸での天然ガス田の発見と液化天然ガス(LNG)の国際的需給逼迫で投資総額7300クロー(US$17億6255万)のLNGターミナルの建設2件が取りやめになる可能性が出てきた。
ビジネス・スタンダードが11月11日報じたところによると、石油省の高官は「タミールナド州Ennoreとカルナタカ州Mangaloreに計画しているターミナルは来年から始まる国産天然ガスの大量供給でLNG輸入が不要になるため実現しないかもしれない」と語った。
投資総額1万4500クロー(US$36億)、合計4件のLNGターミナルの建設が計画されているが、うち3件(Mangaloreターミナル等)が西岸、1件(Ennoreターミナル)が東岸だ。
Reliance Industries Ltd (RIL)は2008年半ばまでにKrishna-Godavari海盆で天然ガスの生産を開始する計画で、これにより国内の天然ガス供給はほぼ倍増する。インド石油ガス公社Oil & Natural Gas Corporation(ONGC)とグジャラート州営Gujarat State Petroleum Corporation(GSPC)も同海盆で天然ガスの生産に近く着手する。
石油省の高官は「ONGCとGSPCによる有望ガス田の発見でEnnoreとMangaloreのターミナルが怪しくなってきた」と語る。これらのプロジェクトはすでに何らかの進展がみられ、インド国営石油会社Indian Oil Corporation Ltd(IOC)がEnnoreに計画しているLNG再ガス化ターミナルには用地が割り当てられ、優遇措置の適用も決まった。IOCは年間250万トン規模の同プロジェクトに供給する天然ガスの調達でLNG輸入会社Petronet LNG Ltdと合意に達している。
年間500万トン規模のMangaloreターミナルは製油施設に隣接している。西岸のこの一帯はONGCとその子会社Mangalore Refinery & Petrochemical Ltdが石油化学工業区として開発中だ。
石油省が首相府に最近提出した報告書は「発電所と肥料工場が集中する西岸に東岸からガスを輸送するパイプラインが計画されている。RILも東岸のKakinadaガス田からChennai(タミールナド州)とMangaloreにパイプラインを敷く許可を得た。これらはLNGターミナル建設の実行可能性に明かに影響を及ぼす」と述べている。
国産天然ガスの増産と並び、LNG輸入の困難もターミナル建設の先行きに疑問を投げかけている。インドは目下、リビア、アルジェリア、オーストラリアなどのLNG供給国と輸入交渉を行っているが、業界関係者は「供給は非常に厳しく、買い手の長蛇の列ができ、供給側は価格が高い欧州に売りたがる」と語る。間もなく着工するケララ州のKochiターミナルはLNGの長期供給先を依然として確保していない。
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