【ニューデリー】インドの2007年9月の商品貿易輸入は172億1765万米ドルと、昨年同月の168億2882万米ドルに比べ2.31%の増加にとどまった。ルピー建てでは10.56%の落ち込みを見、ルピー高にも関わらず、産業界の資本財輸入、取り分け輸出向け耐久消費財生産のための資本財輸入が急降下したことが窺える。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダードが11月1/2日、商工省商務部(Department of Commerce)商事情報統計総局(DGCI&S:Directorate General of Commercial Intelligence and Statistics)の暫定統計数字を引用し報じたところによると、今年9月の非石油輸入は117億1969万米ドルと、昨年同月の117億3727万米ドルに比べ0.15%減少した。
9月の輸出は127億9661万米ドルと、昨年同期の107億3034万米ドルに比べ19.26%の成長を見たが、ルピー建てでは昨年同月比4.31%増の5万1621.52クローにとどまった。
この結果、今年9月の貿易赤字は44億2000万米ドルと、昨年同月の60億9000万米ドルに比べ縮小した。
今年上半期(2007/4-9)の輸出は722億8060万米ドル/29万5233.05クローと、前年同期の609億8584万米ドル/28万275.21クローに比べ、米ドル建てで18.52%、ルピー建てで5.34%、それぞれ増加した。
今年上半期の輸入は1092億443万米ドル/44万6520.86クローと、前年同期の870億1023万米ドル/39万9815.04クローに比べ、米ドル建てで25.51%、ルピー建てで11.66%、それぞれ増加した。上半期の非石油輸入は778億521万米ドルと、昨年同期の580億659万米ドルを34.13%上回った。
今年上半期の貿易赤字は369億2383万米ドルと、昨年同期の260億2439万米ドルを上回った。
商工省のGopal K. Pillai次官によると、上半期にはルピー高にも関わらず輸出が米ドル建てで20%近い成長を維持したが、多くの輸出業者は手持ち受注契約を上半期を通じて実行して来たものと見られ、手持ち受注が底をつく下半期にはルピー高の影響がより顕著になるものと予想される。
例えば、最近ニューデリーで催された手工芸品展示会でまとまった輸出注文の総額は500クロー(US$1.26億)にとどまった。過去3年間は毎年1500クロー(US$3.77億)の商談がまとまっており、大幅に下回った。
Vadodaraでは一部の繊維メーカーが輸出注文の減少で営業停止に追い込まれている。業界が、輸出品生産のための資本財/中間財/消耗品の輸入に消極的になっていることが輸入の減退に反映されている。このため今会計年度通年の輸出額は、よくて1400億米ドルのレベルにとどまる見通しと言う。