【バンガロール】海運料金と国内鉄道料金が先月急上昇したことから、インド産鉄鉱石(high grade)のトン当たりスポット価格が過去最高の175米ドルをマークした。
ビジネス・スタンダードが10月23日、インド鉱業連盟(FIMI:Federation of Indian Mineral Industries)筋の消息として報じたところによると、インドの鉄鉱石価格はブラジルとオーストラリアの港湾の混雑を背景に8月の140米ドルから、9月の155米ドル、そして現在の175米ドルと、過去3ヶ月間に劇的な上昇を見た。
鉄鉱石の中国向け2大供給国ブラジルとオーストラリアにおける港湾の渋滞が海上運賃の上昇を招いた。インド産鉄鉱石のトン当たり運賃も9月の35米ドルから46米ドルに28%上昇した。
FIMIのRahul Kumar Baldota会頭によると、ブラジルとオーストラリアにおける港湾の混雑に伴う輸送の遅れが運賃に影響を及ぼしているが、短期間に改善する見通しだ。
Indian Railways(IR)は輸出向け鉄鉱石に対する追加料金を過去30日間に引き上げた。鉄鉱石に対するヤード混雑追加料(yard congestion surcharge)は35%に11%ポイント引き上げられた。これは今年に入って以来2度目の引き上げ。繁忙期追加料(busy season surcharge)も6%から7%にアップした。
インド産鉄鉱石の国際スポット価格には海上輸送料と国内の鉄道運送料が含まれている。ベラリ・ホスペット鉄鉱山業者協会(Bellary Hospet Iron Ore Miner Owners' Association)幹部によると、旺盛な需要を背景に、中国の鉄鋼会社は依然としてインドから鉄鉱石を輸入している。
毎年11月に、中国の鉄鋼業界はブラジル/オーストラリア/インドと長期リースのための鉄鉱石価格交渉を行う。鉄鋼メーカーはリース契約に先だって、スポット市場で鉄鉱石を購入し在庫を積みますのが慣例で、その際は高値を厭わなぬ傾向がある。インドは昨年9200万トンの鉄鉱石を輸出したが、この内84%が中国向けだったと言う。