SEAnews 2007-10-26 ArtNo.40195

【ニューデリー】国営電話会社Bharat Sanchar Nigam (BSNL)は10月24日、今後3年間に6万クロー(US$144億8676万)を投じGSM／ブロードバンド／WLL事業を増強すると発表した。
ビジネス・スタンダードが10月24日伝えたところによると、3年内に業界トップに立つことを目指すBSNLのKuldeep Goyal会長兼重役(MD)は「2010年まで毎年2万クロー(US$48億2892万)超を拡張計画に投資する。これにはGSM、WLL、ブロードバンドの回線増設が含まれる」と語った。
投資の大部分は内部資金で賄うが、計画後半に市場からの借入れを行う可能性も排除しない。BSNLは農村部事業の補助金が削られ、民間事業者から得ていた賦課金も来年度から段階的に廃止されるため、今後厳しい状況が予想されるが、同氏は巨額の投資を内部資金でまかないたいとしている。
移動電話加入者3000万人以上、市場シェア22％のBSNLは、2008年1月までに回線を増設しBharti AirtelとReliance Communications (RCom)に次ぐ業界第3位の座を奪還、その後2010年までに市場シェアを少なくとも33％に拡大、GSM市場のトップに立つことを目指す。政府は現在の2億4000万回線を5億回線に増強することを目指しており、BSNLはそれまでに加入者を1億人増やす計画だ。
BSNLはGSM回線拡張計画の遅れから、昨年大幅にシェアを縮小、移動電話事業者の中ではBharti Airtel、RCom、Vodaofne Essarに次ぐ4位に後退した。
同社はGSM2275万回線を増設する計画で、うち1312万回線をEricssonに発注、残る回線についてNokia-Siemensと交渉中だ。この増設計画の入札を巡り失格とされたMotorolaが提訴したため、計画の実施が遅れていた。しかしMotorolaは3カ月前に提訴を取り下げた。
またBSNLはWimax技術によるブロードバンドサービスのために200万回線を増設、銅線によるブロードバンドサービスも200万回線増やす。またWLLサービスも300万回線増強する。Goyal氏は「ブロードバンド400万回線の追加で国内5万ヵ村がカバーできる」と語る。
BSNLの固定電話加入者は3300万世帯、WLL加入者は300万世帯。同社は2000クロー(US$4億8289万)規模になるとみられるWimaxプロジェクトに対する入札意向書(EOI)をすでに募集している。