2007-10-19 ArtNo.40165
◆米Microchip、インド半導体市場の成長に期待
【バンガロール】インドにおけるデザイン業務は、Microchip Technology社世界収入の20~30%に寄与しており、同社は8ビット/16ビット・マイクロコントローラの有望市場としてインドに期待を寄せている。
ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月17日報じたところによると、Microchip TechnologyのSteve Sanghi社長兼(CEO)はこのほど記者会見し以上の消息を語った。
同氏によると、インドの半導体市場規模は28億米ドルと、2800億米ドルの世界半導体市場のわずか1%占めるに過ぎないが、自動車、テレコム、配電がインドのマイクロコントローラ市場の急成長を牽引していくものと見られる。インドは世界の半導体生産高のわずか1%を消費、中国の16%を遙かに下回るが、インド市場の成長は世界平均を上回っている。
自動車業界においてもメーカーは燃費を高め、インドにおける生産を国際標準に合わせる必要に迫られている。このため同社はマハラシュトラ州Puneにも設計センターを設け、すでに稼動させた。インドの自動車産業は半導体技術の採用に踏み出したばかりで、エアコン、エアバッグ、リモコン開錠などに採用され始めているが、インド車のマイクロコントローラ使用率は依然低い。Microchip社のマイクロコントローラは『Lexus』のキーレスエントリーや、自動二輪車の容量放電式点火装置(CDI: capacitive discharge ignition)などに使用されていると言う。
インドにおけるデザインはMicrochip Technology世界収入の20~30%に寄与しており、同社は2008年3月までに16ビットの製品150種を揃える計画だ。
世界の半導体市場は、過去5~10年間2桁の成長を遂げて来たが、最近は難題に直面、成長率は7~8%に減速した。それとは対照的にインドと中国の半導体産業には楽観的空気が存在する。しかし工場を建てれば顧客が集まると言った楽観論は通用しない。
Sanghi氏は、同社の米国2工場が生産能力を下回る水準で稼動している事実を指摘、インドに工場を設置する計画がないことを暗に示唆した。
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