2007-10-10 ArtNo.40119
◆保健相、BPO労働者の健康問題に懸念、ガイドライン準備
【ニューデリー】BPO(business process outsourcing)労働者の健康問題に関する発言を巡りインド情報技術(IT)産業の総本山ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)の猛反発を受けたにも関わらず、Anbumani Ramadoss保健相は5日、BPO及びIT産業労働者の就労条件に関するガイドラインを作成する計画を明らかにした。
インディアン・エクスプレスが10月5日伝えたところによると、Ramadoss保健相はこの日記者会見し「BPOやITはインドの旗艦産業だが、何らかの対策を今講じないなら、そこで働くものは消耗し尽くしてしまう」と改めて懸念を表明した。
Ramadoss保健相はこれに先だってBPO部門で働くものを、「らくして儲けることを願う機会主義者」、「半日働いてタバコと酒で残りの時を過ごすともがら」等と評し、Nasscomを憤激させた。Nasscomは「保健相の発言はBPO業界で勤勉、誠実、献身的に働き、正当な利益を享受するものを貶め、不当な一般化を行うもの」と非難した。
しかし、Ramadoss保健相はこの日再度「この種の業界で働くものは、24歳で心筋梗塞か糖尿病で死ぬことになるだろう。彼らは如何なる運動も行っていない」等と評するとともに、「A Raja情報技術相とも協議し、就業ガイドラインも盛り込んだ業界を救済するための白書を作成する」と語った。またタミールナド州Chennaiの皮膚科専門医は、同相に「BPO業界の一部の労働者は、ストレスとエアコンの効いた密閉されたオフィスで長時間勤務することに伴う皮膚病にかかっている」と語ったと言う。
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