【ニューデリー】インド政府は220MW(メガワット)の小型国産加圧重水炉(PHWR:pressurised heavy water reactor)を発展途上国に輸出する機会を探っている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月30日伝えたところによると、原子力委員会(AEC:Atomic Energy Commission)のAnil Kakodkar委員長は、最近ウィーンで催された国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency)総会の席上、以上の計画を明らかにした。インド代表は席上、国産原子炉の輸出を可能にするための動議も提出した。
政府筋によると、インドはこの種の小型原子炉の製造技術を積極的に開発している恐らく唯一の国と見られる。欧州連合(EU)や北米では700MWや1000MW、あるいはそれ以上の大型原子炉が主に開発されている。しかし1万MW前後の小規模な電力網を備えて国には、この種の大型原子炉を用いるのは不経済で、また単一の大型原子炉に故障が生じた際のリスクも大きい。このため現在原子力発電の導入を検討する途上国における小規模原子炉の潜在需要は大きいものと見られる。加えてインドの製造コストは、先進国を下回るため、インドが小規模原子炉の製造・輸出基地になる可能性は大きいと言う。