SEAnews 2007-10-01 ArtNo.40061

【コルカタ】西ベンガル州が鉄鋼メーカーのホットな投資地になっており、既に10万クロー(US$247.77億)を超える投資プロジェクトのパイプが敷かれている。これは鉄鉱石産地のチャッティースガル州を上回る。
ビジネス・スタンダードが9月26日、鉄鋼省のデータを引用し伝えたところによると、2007年7月1日現在の投資約定額は、オリッサ州が19万2380クロー(US$476.66億)でトップ、以下、2位ジャールカンド州17万8496クロー(US$442.26億)、3位西ベンガル州10万8500クロー(US$268.83億)、4位チャッティースガル州8万9232クロー(US$221.09億)と続く。
ジャールカンド／オリッサ／チャッティースガルは何れも鉄鉱石産地だが、西ベンガル州には鉄鉱資源が存在しない。しかし鉄鋼メーカーによると、鉄鉱石は鉄鋼生産に必要な多くのものの1つに過ぎない。
JSW Bengal SteelのBiswadip Gupta重役(MD補)によると、鉄鋼プラントに必要なものとしては、土地、石炭、鉄鉱石、電力等を挙げることができ、西ベンガル州には鉄鉱石は存在しないものの、それ以外のもの全てが存在する。JSWは西ベンガル州でスラブを製造し、米国工場で完成品に仕上げる。したがって港湾が極めて重要な要件になると言う。コルカタ港は、Kolkata dock systemとHaldia dock complexと言う2つのドックを備えた国内唯一の河川港で、JSWの年産1000万トンの鉄鋼プラント計画は同州最大の鉄鋼プロジェクト。
Bhushan SteelのRajive Agarwal副社長によると、州政府は非コークス用炭の採掘権付与を約束した。西ベンガル州には鉄鉱石は存在しないものの、石炭は豊富で、国内石炭生産の6％を占めている。州政府は、この他、販売税の免除を含む様々な投資奨励パッケージもオファーしたと言う。Bhushan Steelは8800クロー(US$21.80億)を投じ、年産200万トンの鉄鋼プラント、年産50万トンの自動車産業向け冷間圧延鋼／亜鉛鍍金鋼製造施設、1000MW(ﾒﾝｶﾞﾜｯﾄ)の発電施設等を建設する。
Agarwal氏によると、如何なる鉄鉱産地でも、これほど多くの鉄鋼プロジェクトの鉄鉱石需要を1州で賄うのは不可能と言う。