【ニューデリー】デリー・ムンバイ貨物鉄道(Delhi-Mumbai freight corridor)プロジェクトに採用した方式をDelhi-Kolkata間にも適応すると言うインド政府の計画は、国際協力銀行(JBIC:Japan Bank for International Co-operation)が後者に対する融資に消極的なことから、暗礁に乗り上げた形になっている。
インディアン・エクスプレスが9月24日報じたところによると、JBICはデリー・コルカタ貨物鉄道計画への融資に関心がないことを鉄道省に非公式に伝えた。
デリー・ムンバイ貨物鉄道は広大な北インドの内陸部とムンバイ周辺の大型港を結合することにより、鉄道沿線に設けられる工業回廊の競争力を高めるものと予想される。
デリー・ムンバイ貨物鉄道計画のコストが見積もられる以前に、東部諸州政界リーダーらの強力なロビーが奏功してかデリー・コルカタ間にも同様の鉄道を設ける計画が持ち上がった。日本国際協力事業団(JICA)は2路線から成るデリー・コルカタ貨物鉄道事業のコストを4万9900クロー(US$123.64億)と見積もったが、これは鉄道省が見積もった2万8000クロー(US$69.38億)のほぼ2倍にのぼる。
鉄道省筋によると、JBICは、電動機関車の導入とハリヤナ州Gurgaonに内陸コンテナ・デポを設けることを提案しており、このことがコストを大幅に膨らませている。これ以前にRail India Technical & Economic Services(RITES)が作成した見積もりでは、ディーゼル機関車を用いることが提案されていた。しかしJBICは電化鉄道の敷設を融資条件として掲げている。
鉄道省筋によると、JBICは恐らく1万5000~2万クローの融資に応じるものと見られる。残りはIndian Railways(IR)が自力で賄わねばならない。JICAチームはローンに関わる主要な問題を解決させるため11月にインドを訪れる予定で、どれだけの額の日本資金が注入されるかは、来年3月までに決まるものと見られる。総理府、大蔵省、鉄道省は月曜に会合し、同問題を協議したようだ。政府は早急にプロジェクト資金の調達に関して最終判断を下し、同時に様々な条件が付いた日本資金を取り入れるか否かも決めねばならないと言う。