SEAnews 1995-11-21 ArtNo.4005

【シンガポール】マレーシア経済界のタイクーン12人が所有する企業権益の時価総額はクアラルンプル証取(KLSE)の市場規模のほぼ10％に達している。
情報サービス会社インベスタマティックの協力を得てＢＴ紙が先週金曜の株価に基づいて集計したところ、カジノ経営者リム・ゴートン氏が一族企業のキエン・フアット・リアルティーSdn Bhdを通じて所有するゲンティンBhdの40％及びリゾート・ワールドの56％の権益の時価総額は132億Ｍドルを記録、リム氏がＫＬＳＥ企業家番付のトップに立った。同数値は公表されたマレーシア上場企業の権益のみで、個人企業や代理を通じて所有する未公表の企業権益等は含まれていない。ＫＬＳＥ上場企業13社を傘下に収めるホンリョン・グループのクエック・レンチャン氏の企業権益は、株価の値下がりで2週間前の112億Ｍドルから98億Ｍドルに縮小したものの、2位の座を維持した。以下、上場企業12社の権益を有するブルジャヤ・グループ総帥のビンセント・タン・チーユン氏45億Ｍドル、ライオン・グループのウィリアム・チェン氏25億Ｍドル、ＹＴＬグループのフランシス・ヨー・ティオンレイ氏220億Ｍドル、コクブラザーのロバート・クォク氏21億Ｍドル、パブリック・バンクのテー・ホンピョー氏18億Ｍドル、レノン・グループのハリム・サアッド氏17億Ｍドル、証券会社ラシド・フサインのラシド・フサイン氏14億Ｍドル、テクノロジー・リソーシズのタジュディン・ラムリ氏12億Ｍドルと続く。
ロバート・クォク氏のビジネス権益は全世界にわたり、これらを含めれば同氏がマレーシア第一の富豪と見られる。またディバーシファイド・リソーシズのヤハヤ・アハマド氏の企業権益も、今月初めには10億Ｍドルに達していた。同氏はマレーシアの重工業グループＨｉｃｏｍホールディングズBhdの32％権益を17億Ｍドルで買収したが、目下事業再編中のため現時点では、同氏の企業権益の時価は測りがたい。この他アラブ・マレーシアン・コーポレーション・グループのアズマン・ハシム氏の権益も数週間前には10億Ｍドルを超えていたが、今では8億3200万Ｍドルに下降している。以上12人のタイクーンが保持する上場企業権益を合計すると、ＫＬＳＥ時価総額の10％近くに達する。(BT:11/20)