SEAnews 2007-09-19 ArtNo.40016

【深セン】中国の通信機器メーカー、ZTE Corporation(中興通信)は、インドにおける売上げが昨年の約6億米ドルから今年は10億米ドルを突破するものと見られることから、インドに製造拠点を設ける最後の詰めを進めている。
エコノミック・タイムズが9月17日、ZTEのステートメントを引用し報じたところによると、ZTEの携帯電話端末の3分の1がインドで販売されており、インドは同社にとって中国に次ぐ携帯電話端末市場になっている。このため同社はインドに製造拠点を設け、インド国内の需要に応じるとともに、域内市場への輸出拠点にすることも検討している。
ZTEのHe Shiyou上級副社長(携帯端末担当)によると、同社は今年携帯端末3000万ユニットを製造、内1000万ユニットをインドに輸出する計画だ。2006年には約1500万ユニットを製造し、内600万ユニットをインドに輸出した。
ハリヤナ州Gurgaonに設けた修理工場で、既に小規模な携帯端末の組立作業を行っており、インド・コンポーネント業界の成長を注意深く見守っている。Tata及びReliance Communications両社とも緊密に提携し、時機を見てインドの他の地域に総合的な製造施設を設ける。当面はローエンド製品に照準を合わせる方針で、Bharti Airtel等、他のサービス・プロバイダーとも、これらの企業のサービスにZTE製携帯端末をバンドルする交渉を進めている。
今年初ZTEはVodafoneに低コスト携帯端末を納入する契約を獲得した。ZTE幹部によると、インドでもVodafone Essarに幅広い低コスト端末を納入することで合意している。
ZTEは既にインドに独自の研究開発(R&D)ユニットを設けているが、地元パートナーと提携し、広帯域サービスやインターネットTV(IPTV)等、他の領域のR&Dを手掛ける用意がある。ZTEのXu Ming社長(広帯域製品担当)によると、ADSL製品の開発に関して地元企業とR&D協力問題を協議している。中国IPTV市場の50％以上のシェアを握っているZTEは、国営電話会社Bharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)を含む少なからぬインドのサービスプロバイダーにIPTVソリューションを提供する交渉も進めていると言う。