2007-09-12 ArtNo.39998
◆国営発電/重機会社NTPC/BHEL、電力EPC市場を共同開拓
【ニューデリー】国内最大の電力会社National Thermal Power Corporation(NTPC)と国内最大の重機メーカーBharat Heavy Electricals Limited(BHEL)は10日、電力部門におけるEPC(engineering procurement and construction)活動を手掛ける50:50の合弁会社を設ける覚書を交換した。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが9月10/11日報じたところによると、NTPCは設備機器の製造を手掛けることにより事業の後方統合を、BHELは発電事業に進出することにより事業の前方統合を、それぞれ目指している。今回の合弁計画はこうした両社の思惑に沿ったものと言える。しかし一部の観測筋はNTPCとBHELを管轄する電力省と重工業省の軋轢を総理府が仲裁した結果成立した平和協定と評している。
両省は4万1000MW(メガワット)の発電能力を追加する目標の半分しか実現できなかった第10次五カ年計画の不甲斐ない成果を巡り、相互に非難し合って来た。電力省は設備調達の遅れを納期を守れぬBHELに帰し、重工業省は納期の遅れの原因はNTPCの無計画さにあると非難した。こうした中でNTPCは、BHELが実質的に独占している発電設備製造市場に進出するため、強力なロビーを展開して来た。
これまでにNTPCに対して1万9000MWの発電施設を納入(NTPCの発電設備の70%)し、今後8000MWの設備を納入する手持ち契約も有するBHELにとってNTPCは最大の顧客。BHELはEPCも手掛けているが、NTPCに対してはこれまで単に設備を納入するのみだった。
BHELのA K Puri会長兼MDによると、NTPCとBHELの代表が会長及びMDのポストを交代で務める新会社の詳細は、向こう数週間内に詰められると言う。
|