SEAnews 2007-09-10 ArtNo.39979

【ムンバイ】Bajaj Auto Ltd(BAL)のマハラシュトラ州Akurdi工場の操業停止を巡る紛糾は、8日の政労使三者会談でもBALが操業再開の言質を与えず、州政府も工場の転用を認めぬ方針を堅持したことから、鎮静する兆しは見られない。Akurdi工場は9月1日以来閉鎖されている。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月9日伝えたところによると、BALのRajiv Bajaj重役(MD)は8日、Sharad Pawar農相(Akurdi選出議員)、マハラシュトラ州政府のGanesh Naik労働部長、労組代表らと会談した際、2730人のAkurdi工場職員のための依願退職スキーム、ショールーム職員のための新ポスト、従業員子弟の就業機会、Chakanにおける職業訓練等の新提案を行った。Rajiv Bajaj氏は会談後記者会見し、9月14／15日に予定される次期会議において、従業員との一層の交渉に応じる姿勢を示したが、Akurdi工場の操業再開に関しては如何なる約束も行わなかった。ちなみにBALは当初Akurdi工場労働者に依願退職スキームをオファーする可能性を否定していたが、この点については態度を改めた。
一方、「Akurdi工場の操業停止は州政府に対するBALの裏切り行為」と非難したNaik労働部長は、工場跡地を住宅／モール／情報技術(IT)パーク等に転換すると言うBALの提案を拒絶する州政府の立場に変わりのないことを確認した。しかしこの点に関しては、民族主義会議党(NCP:Nationalist Congress Party)幹部も参加する次期会議の席でさらに話し合われる。ちなみにBALの創業者Rahul Bajaj氏は、NCP／Shiv Sena(ｼﾊﾞ軍団)／インド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)の推薦を得て国会上院議員に選出されている。
BAL2労組の内、マハラシュトラ州与党Shiv Sena系列に属するBhartiya Kamgar SenaのリーダーSuryakant Mahadik氏は、解雇補償パッケージを全面的に拒絶した。しかしもう一つの労組Vishwakalyan Kamgar SanghatanaのリーダーDilip Pawar氏は「早期に工場の操業が再開されるよう望むが、使用者側との交渉に応じる用意がある」と語った。