【コルカタ】1MW(メガワット)当たりのコストが化石燃料のほぼ2倍、ガスの3倍にのぼる原子力発電はインドでは、経済的採算性が認められない。
インディアン・エクスプレスが8月30日伝えたところによると、『核戦争防止国際医師会議(IPPNW:International Physicians for the Prevention of Nuclear War)』のインド支部、『平和と開発のためのインド医師会議(IDPD:Indian Doctors for Peace and Development)』のSubhas Chakraborty事務局長(state secretary)はこのほど以上の見通しを語った。
それによると、『インド・米国原子力協定(Indo-US nuclear deal)』が発効すれば、インドは2万MWの原子力発電能力を追加できる見通しだが、原子力発電の1MW当たりのコストは6.3クロー(US$156万)にのぼり、送電設備/インフラの開発/保守/サービス料等、別途1MW当たり10クロー(US$248万)の追加コストもかかる。これに対して石炭火力発電の1MW当たりのコストは4.5クロー(US$111万)、ガス/ナフサのそれは3クロー(US$74万)前後である。したがって原子力を用いて発電された電力のコストは通常の火力発電のそれを100%上回ると言う。