2007-08-31 ArtNo.39947
◆JSW Steel、年産能力を10年で10倍に拡張
【ムンバイ】JSW Steel Ltd(JSWSL)は向こう10年間に鉄鋼製造能力をほぼ10倍に拡大、年間1000万トンの鉄鋼製品を輸出する計画だ。
ビジネス・スタンダードが8月28日報じたところによると、JSWSLのSajjan Jindal副会長兼MDは24日同紙に以上の計画を語った。
JSWSLはカルナタカ州Vijayanagarに設けた製鋼施設の年産能力を2010年までに2段階に分けて現在の380万トンから1000万トンに拡張する。
Jindal氏によると、同社はインド国内における製鋼能力を10年内に3000万トンに拡大、内2000万トンを国内で販売、残りの1000万トンはリスク分散の意味からも輸出する。輸出分の内500万トンは付加価値製品、残りの500万トンは高品質なスラブ/鋳片(bloom)/鋼片(billet)等の半完成品から成る。JSWSLは海外に設備を建設するか、既存のものを買収し、これらの鉄鋼製品のマーケッティングを行う。先週Jindal Sawの米国資産を9億米ドルで買収したのも同戦略の一環で、半完成品を圧延し、鋼管を製造する。この種の鋼管はトン当たり1650米ドルで販売できる。同氏は「如何なる鉄鋼製品にしろこうした価格で販売した例はない」と語った。
JSWSLのSeshagiri Rao財務担当重役(CFO)によると、Vijaynagarプラントの年産能力は2009年3月までに690万トン、2010年9月までに1000万トンに拡張される。発電施設とコークス炉のキャパシティーも拡張、年産100万トンの冷間圧延施設をカルナタカ州Bellary県に設ける。2008年12月までに年産150万トンの条鋼製造施設も建設する。
JSWSLはジャールカンド州と西ベンガル州に各3万5000クロー(US$86.72億)を投じ、それぞれ年産1000万トンの鉄鋼プラントを設ける。ジャールカンド州とモザンビークにおける炭坑の開発権も取得、カルナタカ州Bellary県における追加の鉄鉱石採掘権も申請している。
世界の鉄鋼需要は過去2年間12~14%の成長を遂げており、中国に限っては依然16%の成長を記録している。インドの国内需要は年率14%、700万~800万トン増加している。
中国の鉄鋼需要は1996年の1億トンから2006年の5億トンに拡大したが、インドの今年の国内需要は5000万トンと見積もられ、今後中国と同様の成長軌道を辿るものと予想されると言う。
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