【ニューデリー】鉄道省は貨物専用鉄道プロジェクトの一環として、目下、東部回廊(Delhi-Kolkata間)事業の調査に忙殺されているが、国際協力銀行(JBIC:Japanese Bank for International Cooperation)は同省に対して西部回廊(Delhi-Mumbai)の建設計画を先に進めるよう要請した。
ビジネス・スタンダードが8月23日、鉄道省筋の言として報じたところによると、JBICは商業的採算性が望めるルートを先ず実行に移すよう求めている。JBICは今週初に提出した中間報告書の中で、西部回廊プロジェクトを電化するよう提言するとともに、電気機関車の調達を支援する意向を表明した。鉄道省はJBICの提案内容を検討した上で回答する方針だが、今年10月に提出される予定の最終報告書を待って回答するのが望ましいと見ている。
プロジェクトの総額は6万クロー(US$148.66億)と見積もられ、鉄道省は内2万2000クロー(US$54.51億)をJBICから借り入れることを検討している。
中間報告書は、プロジェクトが用いる技術とプロジェクト・コストに疑問を呈し、西部回廊を電化した場合、コストは2倍に膨脹するとしているが、鉄道省は西部回廊も東部回廊もディーゼル機関車を使用することを望んでいる。また仮に電化してもプロジェクト・コストは1000クロー(US$2.48億)ほど増すのみで、2倍に膨脹することなどないと見ている。
西部回廊貨物鉄道のルートは1483キロ、東部回廊のそれは1280キロ、建設コストは前者が1万6592クロー(US$41.11億)、後者が1万1588クロー(US$28.71億)と見積もられている。