2007-08-15 ArtNo.39870
◆SAIL、ジャールカンドに年産1500万トン製鉄所提案
【ニューデリー】Steel Authority of India Ltd (SAIL)は6万クロー(US$148.66億)を投じジャールカンド州に年産1500万トンの鉄鋼プラントを新たに設けることを提案した。しかし同提案には、SAILがこれまで保持していたChiria鉱山のリース権延長を州政府が認め、同問題に関する訴訟を取り下げると言う前提条件がついている。
インディアン・エクスプレスが8月10日報じたところによると、Ram Vilas Paswan鉄鋼相はこのほど同紙に以上の消息を語った。
ジャールカンド州政府はChiria鉱山のリース権をSAILに与えることに配慮を示した鉱業仲裁廷の裁定に不服を申し立てており、同案件は依然審理中である。Paswan鉄鋼相によると、SAILはジャールカンド州政府が不服申し立てを取り下げるなら、同州政府と新鉄鋼プラント建設に関する覚書を結ぶ方針で、Bokaroに設けた既存プラントの拡張も計画している。
しかし、世界最大の鉄鋼メーカー、Arcelor-Mittalもジャールカンド州に4万クロー(US$99.11億)を投じ、年産1200万トンの鉄鋼プラントを設ける覚書を州政府と取り交わしている。州政府は同覚書の下、Arcelor-MittalにChiria鉱山のリース権を認めることを約束している。
Chiria鉱山の鉄鉱石埋蔵量は20億トンと見積もられ、州政府は、SAILとArcelor-Mittalに各10億トンの鉄鉱石を割り当てる意向を表明したが、SAILは同社の将来の計画には10億トンでは不十分としている。
Manmohan Singh首相は鉱業省に対し、早期に関係方面が何れも満足できる解決策を見出すよう督励しており、鉱業省は一連の会議を招集して法廷外における解決を図っているが、これまでのところ決着の兆しは見られない。
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