【ニューデリー】インドの2億米ドルの臨床試験市場は先進国から委託されたプロジェクトで溢れているが、臨床試験機関(CRO:clinical research organisation)は有資格な人材の深刻な不足に直面している。
インディアン・エクスプレスが7月30日伝えたところによると、CROのスタッフ損耗率も50%に達し、状況を益々悪化させている。現在約2000人の有資格人材を擁する同業界は現時点で約1万人の不足に直面している。ClinInvent Research LtdのArun Bhatt社長によると、こうしたギャップを埋めるため、企業は新卒者を雇用し、訓練を施している。臨床試験業界は2010年までに3万人前後を必要とするものと見られる。
多くの心臓病/糖尿病/高血圧/神経障害患者を抱えるインドは、製薬/バイオテック企業にとって魅力的な臨床試験場と見なされており、加えて臨床試験コストも40%以上節約できる。十分な患者を有せぬ西側諸国の企業は臨床試験に要する時間とコストを大幅に縮小できる。
Ernst and Young Pvt LtdのUtkarsh Palnitkar保健担当主任は、「伝統的な労働市場は有資格な適材をほとんど供給することができない」、「人材不足は単に業界の成長を阻害するだけでなく、臨床試験の信頼性も低下させる」と指摘した。
ハリヤナ州Gurgaon拠点の受託調査会社Premas BiotechのRajeev Soni重役(COO)によると、業界が必要とする人材の養成に関係したコースは存在するものの、専門的なコースを設けている訓練機関はまれと言う。