2007-07-30 ArtNo.39805
◆Reliance、KG海盆ガス用い4千MW発電所建設計画
【ニューデリー】Reliance Industries Ltd(RIL)は、1万クロー(US$24.39億)を投じアンドラプラデシュ州沖合Krishna-Godavari(KG)海盆で採取したガスを用いた合計4000MW(メガワット)の発電施設を複数の地域に設ける計画だ。
ビジネス・スタンダードが7月25日、RIL筋の言として報じたところによると、その1つ1000MWの発電所はグジャラート州Jamnagarに設けられる。同地では年間原油処理能力3300万トンの既存製油所に隣接してキャパシティー2700万トンの新製油所が建設中だ。この他、マハラシュトラ州とハリヤナ州の2つの特別経済区(SEZ)に合計約3000MWの発電所が建設される。中でもハリヤナ州の発電計画はかなり進捗を見ている。
一般にガス火力発電所のコストは1MW当たり3.5クロー(US$85万)とされるが、RILは新型タービンを用い、同コストを2.5クロー(US$61万)に圧縮する計画だ。しかし発電所のキャパシティーはSEZに進出する企業の業態や数によりなお多少変動する可能性がある。
RILは、KG海盆で採取したガスの坑口価格を1mbtu(million British thermal unit)当たり4.33米ドルに設定したが、これからすると北部インドにおける陸揚げ価格は約6米ドルになり、肥料業界や電力業界は、あまりに高すぎると反発している。
加えてボンベイ高裁はRILに対し、KG海盆で採取したガスは、National Thermal Power Corporation(NTPC)とReliance Natural Resources Ltd(RNRL)に供給する以外は、他社に販売してはならないとし、RILグループナ内で25MMCMD(million cubic metres per day)を消費することだけを認める判決を下した。
RIL筋は、KG海盆で生産したガスの一部をグループ内の発電施設や、石油化学コンプレックス、製油所で使用するとしているが、Reliance Retail店舗にも供給されるものと見られる。またアンドラプラデシュ州Kakinadaに設けられる肥料工場は、KG海盆D6ブロックで生産されたガスの陸揚げ地点に位置するため、運送料や運輸税を節約できる見通しと言う。
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