2007-07-30 ArtNo.39796
◆国営電話会社BSNL、7500万回線新規入札準備
【ニューデリー】国営電話会社Bharat Sanchar Nigam Ltd (BSNL)の4500万GSM回線拡張計画を巡るドラマは依然継続、一番札を入れたMotorolaの失格で、契約交渉権を獲得したスウェーデン企業Ericssonが入札価格の引き下げを拒絶したことから、先週発注量を2250万回線に縮小するよう指示したA Raja通信情報技術相は、BSNL労組が同指示に反発する中、今度は新規に6000万回線の入札を改めて募集するよう指示した。これは1テレコム企業が募集するものとしては史上最大の入札と言え、その額は40億米ドル前後に達する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが7月26日報じたところによれば、新規入札は向こう2ヶ月以内に募集され、30~40%が第3世代(3G)回線となり、約3分の1の契約はIndian Telephone Industries Ltd(ITI)/Alcatelチームに配分されることになる。消息筋によると、入札の仕様はEricssonとNokia Siemensに60:40の比率で発注される2250万回線の契約とほぼ同じものになるようだ。
一方、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが同日伝えたところでは、 Raja通信情報技術相は、仮に2300万回線の契約価格に関してEricssonとの間に合意が得られないなら、今年度末までに7500万回線セル式電話拡張計画の再入札を行うようBSNLに指示した。
電信局(DOT:Department of Telecom)幹部によると、BSNLは、Ericssonとの交渉が不調に終わった場合、設備能力不足を補う臨時措置を講じる。これには既存ベンダーのMotorola/Ericsson/Nokia/Nortelに追加注文を行うことが含まれる。BSNLは、民間業者との競争に対応するため、政府が第3世代(3G)サービスに関する政策を発表する以前に3Gサービスの中核設備を調達することも認められる。しかし3Gサービスの無線通信部分の調達は、周波数帯に関わる政策が発表された後になる。
一方、エコノミック・タイムズとヒンドゥー・ビジネス・ラインが25/26日伝えたところによると、Raja通信相は、23日BSNL労組と会談した際、「こうした措置はBSNLの利益になる」と保証した。BSNL労組は、4550万回線の通信網契約を当初計画通り発注することを認めないなら、無期限ストライキを行うと表明していた。Raja通信相は、労組に対し新規入札により、セル式電話3630万回線を手に入れ、向こう15~18ヶ月の需要に応じられることを配慮し、ストを中止するよう求めた。労働省も、労組と経営陣の協議の結果が出るまでストライキを暫時見合わせるよう説得を図っている。
通信省オフィシャルは、“1947年産業紛争法(IDA:Industrial Disputes Act, 1947)”の下、労組は雇用と労働条件に関してストライキを行うことを認められているに過ぎず、BSNL労組が計画するストは違法の可能性があると指摘した。
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