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2007-06-18 ArtNo.39619
◆中国製APIへの依存と脅威拡大
【ニューデリー】インドの製薬業界は国際市場において中国製薬理活性原末(API: Active Pharmaceutical Ingredients)と競争する一方、中国製APIの輸入を拡大しており、そのことが地元APIメーカーに脅威を及ぼしている。
エコノミック・タイムズが6月16日伝えたところによると、Ranbaxy Laboratories/Dr Reddy's/Cipla/Sun Pharma/Glenmark Pharmaceuticals等、多くの製剤メーカーが中国からAPIを調達しており、業界筋は国内で使用されるAPIに占める中国製品の比率が25%にのぼると見ている。
Ernst & YoungのUtkarsh Palnitkar氏は、「一部の中国製APIの輸入価格はインド国内における製造コストを下回っており、今後中国製品の輸入が国内業界に脅威を及ぼすことになるだろう」と予想した。
Dr Reddy's幹部は「インドは抗生物質領域ではAPIの主要供給地になっているが、中国製APIのコストは国産品のそれを10~15%下回っており、規模の経済性が彼らの強みなっている。国内業界は生産効率をさらに高める必要がある」と指摘した。
APIは製剤の原料になるが、RanbaxyやDr Reddy's等、多くの地元製薬会社が、APIと製剤双方を製造している。インド製薬市場の規模は3万5000クロー(US$85.37億)前後と見積もられ、内15~20%がAPIビジネスで占められている。生産コストの低さと、品質の高さがインド製APIの強みとされている。
Ranbaxy LaboratoriesのRamesh Adige重役(ED)は、「中国が強力な競争者として浮上したが、我々は原料や中間体を中国から調達し、コスト競争力を高める機会と見ている」と語った。Ranbaxyは1年ほど前からAPIを中国から輸入するようになった。
中国製APIを使用して10年近くになるCiplaのAmar Lulla重役(MD)によると、中国製APIは低コストなだけでなく、バラエティーも豊富で、利用するメリットが大きいと言う。この他、Sun PharmaもAPIのかなりの部分を中国から輸入している。
Suven LifesciencesのVenkat Jasti重役(MD)によると、インドのAPIメーカーの多くは米国食品薬品局(USFDA)の認可を得ているが、そのことが中国製品に比べコストを高める原因になっている。その反面、製剤メーカーはマージンが縮小する中で、より低廉な材料を求めていると言う。
アンドラプラデシュ州Hyderabad拠点のAPIメーカー、Navin Fluorineによると、中国製APIの輸入量は2、3年で2倍に拡大するものと見られる。
しかし業界アナリストらは高いマージンが望める輸出市場においては、インド製APIは引き続き中国製に対して優位を保つものと見ている。インドには40を超えるUSFDA認可プラントが存在するが、中国にはUSFDA認可プラントがまだ少ない。このことが米国やその他の規制の厳しい先進国市場に輸出する際、インドの強みになっている。Suven LifesciencesのJasti氏によると、インド国内では製剤メーカーが、マージンを高めるために、より低コストな原料を求めており、このことが中国製APIの浸透を加速していると言う。
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