SEAnews 2007-06-15 ArtNo.39606

【ニューデリー】インドの工業生産指数(IIP:Index of Industrial Production)は4月に13.6％の力強い伸びを記録、昨年同月の9.9％を上回った。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥーが6月13日、中央統計局(CSO:Central Statistical Organisation)の暫定数字を引用し報じたところによると、4月には製造部門が15.1％(11%)、電力部門が8.7％(5.9%)、鉱業部門が3.4％(3.4%)と、鉱業部門を除き、何れも昨年同期の伸び(括弧内の数字、以下同様)を上回った。
全国産業分類(national industrial classification)主要17業種中16業種が4月にプラス成長を記録、中でも、木材・木製品・家具・備品が92.2％と、最高で、以下、食品55％、運輸機器を除く機械・設備19.2％と続く。
用途に基づく分類(use-based classification)によれば、基本財部門は8.9％(9.3%)、資本財部門は17.7％(19.6%)、中間財部門は12.6％(8.5%)、耐久消費財部門は5.3％(7.4%)、非耐久消費財部門は21.9％(9.4%)の伸びを記録した。
中央銀行が2006年12月以来3度にわたり政策金利(reverse repo rate)を引き上げ、またルピーの対米ドル相場が9.3％上昇する中、経済成長の鈍化が予想されたが、鉄鋼／自動車／セメント／プラスチック／石油化学／化学業界等の旺盛な設備投資に牽引され、IIPは4月もハイレベルな成長基調を保った。ルピーの強化は輸入機械設備を割安にする効果も果たした。しかし4月のIIP成長率は今年3月の14.52％の成長(見直し後の数字、見直し前は12.9%)には及ばなかった。また耐久消費財部門や自動車販売には、成長鈍化の兆しが生じている。