2007-05-23 ArtNo.39485
◆ケララ州、ロシア企業2社とスポンジチタン製造覚書
【ティルヴァナンタプラム】ケララ州政府はロシア企業2社Avisma及びRosoboron輸出公社と、1500クロー(US$3.66億)スポンジチタン製造プロジェクトに関わる覚書を交換した。
インディアン・エクスプレスが5月18日、ケララ州政府のElamaram Kareem工業部長とRosoboronのAlexy V Aleshin副総監(DDG)の調印式後の発言を引用し報じたところによると、ケララ州南部海岸は豊富なチタン砂鉄(ilmenite sands)を産するが、インドは商業ベースでチタン金属(titanium metal)やチタニウム合金(titanium alloy)を生産する技術を保持しない。Rosoboronはインドが6カ国から成るチタニウム技術クラブに仲間入りするのを助けることができる。とは言えRosoboronがチタニウム領域の合弁事業を立ち上げたのは今回初めてのこと。
今回の覚書はチタニウム金属、スポンジチタン、チタニウム合金の製造に関わる技術協力を約束したもので、ケララ州政府は世界に先駆けロシア企業とチタニウム・パートナーシップを結んだ。
Alappuzha県Chertala郡のケララ州工業開発公社(KSIDC:Kerala State Industrial development Corporation)所有地に設けられる年産能力1万トンのスポンジチタン工場の必要投資額は1200~1500クローと見積もられる。州営企業Kerala Minerals and Metals Limited (KMML)が合弁会社に原料の四塩化チタンを供給する。プロジェクトの第1段階ではスポンジチタンが製造され、第2段階以降にチタニウム金属やチタニウム合金が製造される。しかし合弁事業の金融面や技術面の詳細を詰めるにはなお6ヶ月を要する。
チタニウム鉱の開発で知られるRosoboronは、BoeingとAirbus Industrieが航空機の製造に際して必要とするチタン付加価値製品の60%を供給しており、Avismaは世界のチタニウム金属市場の40%のシェアを占めている。
一方、ケララ州政府とロシアは、ビジネス関連の共通の関心事を協議するため合同作業グループ(JWG:Joint Working Group)を設ける計画と言う。
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