2007-04-13 ArtNo.39322
◆Moser Baer、半導体ウエハー・ファブ建設検討
【ニューデリー】スロベニアの太陽電池専用シリコン・メーカーSolarvalue Proizvodnjaの株式の40%を取得したMoser Baer Photo Voltaic Ltd (MBPV)は太陽電池の製造に用いるウエハーを社内生産することを検討している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月9日報じたところによると、ウッタルプラデシュ州Greater Noidaの経済特別区(SEZ)に太陽電池製造施設をもつMBPVはインド政府が今年2月に発表した半導体製造業に対する特別優遇措置を利用することも計画している。
光学記憶メディア大手Moser Baer India Ltdの完全出資子会社MBPVのYogesh Mathur最高財務責任者(CFO)によると、Solarvalue Proizvodnjaへの投資はポリシリコンを獲得するのが目的で、ウエハー製造原料のポリシリコンは世界的に不足している。ウエハーに関しても社内調達するのが望ましく、ウエハー製造各社とも提携しているが、自前のウエハー製造施設を設ける選択肢を検討している。インド政府が発表した半導体製造業に対する優遇措置も活用する計画で、そのための準備も行っていると言う。
インド政府は『半導体製造エコシステム』を形成する最低1000クロー(US$2億2894万)のプロジェクトに対して、当該プロジェクトが経済特別区に属する場合は、投資額の最大20%、非経済特別区に位置するものについては、投資額の最大25%を補助するとしており、太陽電池の製造も対象になる。
Solarvalue Proizvodnjaからのポリシリコンの供給は来年から可能になる見通しで、MBPVはこれにともない太陽電池の生産能力を現在の40MWから400MWに拡大する計画だ。Mathur氏によると、40MWの薄膜プロジェクトに250クロー(US$5723万)の初期投資を行ったが、投資額は今後2~3年に1100クロー(US$2億5183万)に拡大すると言う。
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