SEAnews 2007-04-13 ArtNo.39315

【ハイデラバード】多額の現金余剰を有する国営鉱山会社National Mineral Development Corporation(NMDC)は1万クロー(US$22.89億)以上を投じて炭坑、発電、再生エネルギー、新製鉄所の建設等、事業の多角化に乗り出す。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月10日伝えたところによると、NMDCのB. Ramesh Kumar会長兼MDは9日記者会見し、以上の計画を明らかにした。それによると、チャッティースガル州には3500クロー(US$8.01億)を投じ年産200万トンの製鉄所を建設する計画で、候補地を物色している(別項参照)。
NMDCは、中央政府が発案したインドネシアやオーストラリア等、海外の大規模炭坑を手に入れる計画に、Steel Authority of India Ltd(SAIL)／Coal India／National Thermal Power Corporation (NTPC)／Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)等とともに参加している。NMDCはまた独自に石炭鉱区のリースを申請、国内での買収を図っている。
発電については、中核事業の電力需要に応じるため10MW(ﾒｶﾞﾜｯﾄ)の発電所を建設している。再生可能エネルギーについては、カルナタカ州に風力発電所を設ける計画に当初110クロー(US$2518万)を投じる。
Sponge Iron Ltdの買収計画は4～6ヶ月以内に完了する見通しだ。チャッティースガル州Nagarnarに90クロー(US$2060万)を投じ年産10万トンの新工場を設け、オリッサ州Bailadilaとカルナタカ州Donimalaiには300クロー(US$6868万)を投じペレット製造施設を設ける。
鉄鉱山の開発に関しては、チャッティースガル州の11B Bailadila鉱山における事業に今年1月に着手した。同プロジェクトに投じる600クロー(US$1.37億)の資金繰りは既にできている。カルナタカ州Kumaraswamy鉱床に対する296クロー(US$6776万)の投資も検討している。
2006－07年の税引前利益は前年の2770クロー(US$6.34億)からおよそ3400クロー(US$7.78億)に、売上げは同3711クロー(US$8.5億)から4150クロー(US$9.5億)に、それぞれ拡大した。採掘量(excavation)は前年の3145万トンから3671万トンに、粗鉱(ROM:Run of Mine)生産量は同2450万トンから2773万トンに、塊鉱(Lump)／粉鉱石(fine ore)生産量は同2300万トンから2710万トンに、鉄鉱石販売量は同2485万トンから2560万トンに、それぞれ拡大した。
最近の鉄鉱石輸出に対するトン当たり300ルピーの課税により、輸出収益が101クロー(US$2312万)減少するものと見られる。鉄鉱石輸出は50％下降しており、2007－08年の輸出量は2005－06年の604万トンから350万トンに縮小する見通しと言う。