SEAnews 2007-04-04 ArtNo.39288

【ムンバイ】Aditya Birlaグループは2億6000万米ドルを投じ、国内国外に展開するビスコース短繊維(VSF:viscose staple fibre)既存製造施設のキャパシティーを2008年第2四半期までに3分の1ほど拡張する。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとザ・ヒンドゥーが3月31日、Aditya Birlaグループのステートメントを引用し報じたところによると、グループは現在、タイ、インドネシア、中国、インドに合計年産56万6000トンのVSF製造施設を擁するが、今後1年間に同キャパシティーを72万7000トンに拡張する。タイでは年間製造能力が3万1000トン、インドネシアでは同3万7000トン、インドでは同6万4000トン、中国では同3万トン、それぞれ拡張され、拡張後の施設では付加価値の高い特殊繊維の製造に力が入れられる。グループはインド国内にGrasim Industries、タイにThai Rayon Corporation、インドネシアにIndo Bharat Rayon、中国にBirla Jingwei Fibresと言う系列会社を設けている。
Aditya BirlaグループのShailendra Jain取締役(国際パルプ／繊維ビジネス担当)が同ステートメントの中で明らかにしたところによると、グループはこの他、コストとロジスティクス面で有利な地中海地方に年産9万トンのハイエンドVFS製品の新工場を設ける計画だ。
こうした事業拡張により、中国からの輸入繊維製品との競争を強いられる国内繊維メーカーに競争力ある原料を供給することができると言う。
グループはこの他、インド国内とカナダにパルプ工場を擁し、ラオスではパルプとプランテーション事業に乗り出していると言う。