SEAnews 2007-04-04 ArtNo.39286

【ハイデラバード】米国の調査会社Forrester Research, Incによると、およそ800社が活動するインドのソフトウェア業界に今後、合併と統合の波が波及する見通しだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月29日報じたところによると、Forrester Researchのシニア・アナリストSudin Apte氏はこのほど同紙に以上の見通しを語った。それによると、インド・ソフトウェア業界の吸収、合併は国内と海外の双方を舞台に進むものと予想されるが、インド企業の合併を通じた企業力強化の動きはやや緩慢なきらいがある。
インドのソフトウェア業界はこれまでに3つの波を経験して来た。まず賃金格差をベースにしたアウトソーシングの波(labour arbitrage)、次いでプロセスとクオリティの波、そして目下経験している、知財主導の波。大手ソフトウェア企業は世界的競争に臨む態勢ができており、アウトソーシング市場の拡大にともない、インド企業は大きなパイを獲得、重要な役割を演じることができる。
今後に関してはIBMやAccentureなどの多国籍大手企業がインドにおけるプレゼンスを拡大しつつあり、事業はよりいっそう複雑化するものと見られる。大企業はこうした状況に対応できるが、中小企業は難しくなる。
ハイデラバード・ソフトウェア輸出業協会(Hysea:Hyderabad Software Exporters Association)などの業界団体が関係企業に情報や分析データを提供、市場進出を支援する等、触媒的役割を担うべきだと言う。