SEAnews 2007-03-14 ArtNo.39194

【ムンバイ】Relianceグループを率いるMukesh Ambani氏はTataグループの120億米ドルのCorus買収も色褪せるような大型企業買収を準備しているようだ。
エコノミック・タイムズが3月12日報じたところによると、Mukesh氏は積極的な資金調達図っているもようで買収の規模は220億～300億米ドルにのぼる可能性がある。グループの旗艦Reliance Industries Ltd(RIL)は過去2週間に2度にわたり取締役会を開いたが、RILは未だかつてこれほと短期間に2度も取締役会を招集したことはない。
先週、TOIは年商540億米ドルの石油化学企業Dow Chemicalが予想されるターゲットの1つとする推測記事を掲載した。ウォール・ストリートでは、米国に本社を置く化学大手が、Blackstone、KKR、Carlyle等の大手エクイティー・ファンドを巻き込んだ企業買収の標的にされていると言う噂がささやかれている。Mukesh氏はこの種の企てに加担するビジネス・センスを備えている。その実ダウはMukesh氏の照準に収められた唯一のターゲットではなく、同氏は他のグローバル石油化学大手にも触手を動かしている。
この種の買収は、RILが世界市場にアクセスするのを容易にし、特殊化学に関わる先端技術を手に入れることもできる。ダウは売上げの35％を特殊化学に依存し、プラスチック・ビジネスのリーダーでもある。RILは低コストなインドから原料を輸出し、海外の消費地で高付加価値製品に製造すれば、両地の価格差を梃子にハイマージンを稼ぐことができる。また石油化学製品の輸入関税がASEANレベルの8％に引き下げられるなら、こうした付加価値製品をインドに逆輸入することも可能と言う。