2007-03-12 ArtNo.39192
◆シンガポール政府投資会社等、Tata Tele中継塔事業に関心
【ムンバイ】シンガポール政府の投資会社Temasek Holdingsと英国のワイヤレス・タワー事業会社Crown Castle InternationalがTata Teleservices Ltdの携帯電話中継塔事業のほぼ15%を買収する交渉を進めているもようだ。
エコノミック・タイムズが3月9日報じたところによると、投資銀行筋は「交渉は進捗している」と述べており、業界アナリストはTata Teleservicesの中継塔事業を最大10億米ドルと評価している。Tata Teleservicesのスポークスマンは、同社が5000基を超える中継塔を保有していること、またTemasekが同社株のほぼ10%を握っていることを認めたが、それ以上のコメントを控えた。
一方、ヒンドゥー・ビジネス・ラインとビジネス・スタンダードが同日伝えたところでは、Tata TeleservicesのDarryl Green最高経営責任者(CEO)は8日、同社の中継塔事業を独立した事業体に分離し、そのすべてもしくは一部を譲渡する方向で5、6社と交渉していると語った。Green氏は交渉相手の名称を明らかにしなかった。
Tata Teleservicesは子会社のTata Teleservices (Maharashtra) Ltdとともに現在1550万人の加入者を保持、2011年までに1億人を獲得することを目指している。
Green氏は、「中継塔を建設し維持する仕事はわれわれにはふさわしくない」とし、資産を現金化し、中核事業の携帯電話サービスに注入、付加価値データサービスを積極的に強化していく方針を明らかにした。
同社のライバル、Reliance Communications LtdとBharti Airtel Ltdも中継塔事業を分離する方針をすでに明らかにしている。報道によると、Blackstone、Carlyle、Temasekなどのプライベートエクイティ企業やAmerican Tower CorpがReliance Communicationsの中継塔事業に興味を示していると言う。
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