2007-03-09 ArtNo.39172
◆都市住民の嗜好の変化と金利上昇で二輪車販売の伸び鈍化
【ニューデリー】今年初9ヶ月間(2006/4-12)に14%以上に達した二輪車販売の伸びは、ここ2ヶ月7%に鈍化した。水面下で進む都市生活者の嗜好の変化と金利の上昇が、こうした二輪車販売の伸び鈍化と密接に関係しているようだ。
ビジネス・スタンダードが3月6日伝えたところによると、市場アナリストらは少なくとも向こう3~4ヶ月は二桁成長が回復することはないと予想する。
Angel Brokingの自動車アナリスト、Vishaka Jajoo氏によると、二輪車販売の55%を占める都市部の顧客の関心は二輪車から中古乗用車にシフト、二輪車販売は高馬力セグメントに限られ、100ccや125ccセグメントの販売は減退している。
Religare SecuritiesのArvind Jain氏も「新車や中古乗用車への関心のシフトが二輪車販売の伸び鈍化の主因と見られ、向こう数ヶ月間に二桁成長が回復するとは思わない」と語る。
TVS MotorsのR Chandramouli上級副社長は、農村よりも都市部の販売が急速に鈍化していることを認めるとともに、その主因は金利の上昇と指摘した。同社のセールスの60%が金融機関の融資に依存している。しかし他の理由の可能性も否定できず、同社は目下分析を行っている。売上げの下降で在庫が20日分に拡大したが、同社はこれらを次年度のプロモーション計画に投入する方針と言う。
市場筋によると過去3ヶ月の中古乗用車販売は昨年の2倍に拡大しており、この点からも都市住民の関心の変化が窺える。増加分の多くは最初の購入者で、こうした人々の関心は二輪車から乗用車にシフトしている。
Maruti Udyog Ltd(MUL)の中古車ビジネス子会社True Value幹部は、顧客の少なくとも80%は、これまで如何なる車両(二輪車を含む)も保持したことのない初めての自動車購入者と指摘する。True Valueの市場調査によれば、中古乗用車は2010年までに新車市場と同規模の220万台に達し、大部分が二輪車からの買い換え需要で占められる見通しだ。
こうした中で二輪車メーカーに残された選択肢はハイエンド・プレミアム・バイクに重心をシフトし、販売の維持を図ること。Hero Hondaは200ccバイク新モデルを、Bajaj Autoは燃料噴射装置付き220ccPulsarを、TVSは150cc以上の新モデルを、向こう数ヶ月間に続々発売する。
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